同窓生寄稿文

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母校50周年に寄せて

 創立50周年。学校を巡る環境が変化する中で、母校がこの大きな節目の年を迎えられたことを、卒業生として嬉しく思います。
 卒業文集には確か「翻訳を仕事にしたい」と書いたと記憶しています。実際は、会社員や編集者を経て、地域情報紙や企業広告などの文章を書くフリーライターになりました。近いような、遠いような。
 文章が生業ですが、この場に寄せる言葉が浮かばず、GoogleMapで高校周辺の地図を開きながら書いています。駅からの長い通学路、放課後の図書室、緩い(褒めてます!)ESS部の空気、大学進学を決めた時に背中を押してもらった教室。それらをいっぺんに思い出し、穏やかで楽しい思い出や、悔いなく過ごせたという事実が、私の大切な一部となっていることに改めて感謝の気持ちが湧いてきます。
 この4月から、成人年齢が18歳に引き下げられましたね。これからの高校は「子どもを大人として送り出す」という役割を担うことになった、といえるかもしれません。関係者の責任は重大でしょうが、それでも貝塚南高校が変わることなく、卒業生、在校生、未来の生徒たち皆の思い出の場所であり続けることを切に願います。

25期生 福原 麻実(旧姓 森)